開発実験

SDGsにつながる
“環境に優しい作動油”
の開発を目指す

オートモーティブ事業本部 
技術統轄部 
開発センター 製品開発室

室田 桃果MOMOKA MURODA

理工学部 環境応用化学科 卒
2019年入社

チームメンバーとともに
新たな生分解性作動油の
開発実験に挑む日々

会社説明会や社員交流会で先輩社員の人柄に触れ、将来を考えた事業の安定性や福利厚生も充実しているという点でカヤバを選びました。現在はショックアブソーバに封入されている作動油の開発に携わってます。その中でも、私はSDGs・カーボンニュートラルにつながる“環境に優しい作動油”の開発を目指しています。従来の作動油とそこに添加されている添加剤は自然界で分解されづらく、もしもショックアブソーバが破損し作動油を自然界に流出させてしまうと長時間にわたって分解されることなく残存してしまいます。万が一、排出されても微生物によって分解され、自然へと還っていく環境への優しさに加え、クルマに搭載されたときに乗り心地がよいとされる新たな生分解性作動油開発のため、作動油と添加剤のブレンドや分析、実際にクルマに取り付けた際の実車計測などをチームで行っています。

男女関係なく、学びながら
自分の仕事に取り組める会社

以前は、極めて特殊な環境下で使用される車両用のショックアブソーバの開発に関わっていました。前例のない開発のため、社内に知見がなく、開発が行き詰まることも多い状況。情報収集が解決のカギを握っていました。しかし、ちょうどその頃に新型コロナウイルス感染症の流行がはじまり、お客さまや別拠点の部署との打ち合わせもWEB会議が基本となりました。私の実力・経験不足とWEB会議ゆえの意思疎通の難しさが原因となって、必要な情報を聞き出すことや今後の開発の相談がうまく進まないなど、課題が多々ありました。しかし、それも一つの学びと前向きにとらえ、今後の打ち合わせには事前準備や説明の仕方を工夫するなど、経験をプラスに変えていきたいです。入社当初は知らないことばかりでしたが、社内講習もあり、先輩社員が講師となって多くの専門分野を学ばせていただきました。また、私の様子を見て先輩が声をかけてくださったり、若手が各開発に携わっているので相談がしやすい環境です。アットホームな雰囲気で、男女関係なく学びながら仕事に取り組めるところがカヤバの魅力です。

真に環境に優しく、
乗りごこちもいい
製品を生み出したい

「人と環境のどちらのためにもなる学びがしたい!」と考えて環境応用化学科を選択し、地球環境問題を念頭においた化学を学んできました。この学びを仕事で生かせる機会は少ないだろうなと思っていましたが、環境問題にまっすぐ向き合える仕事に巡り合うことができました。環境問題は決して単純ではありません。完成品の環境対策ができているだけでなく、各材料がどのような製法、どのような環境で作られているのかまで遡って取り組まなければ、真に環境に優しい製品ではありません。また、環境に優しいだけで乗りごこちが悪ければお客さまに満足していただけません。今後の目標は作動油の基油と添加剤の分子構造と生分解特性、再生可能性、そしてそれらと乗り心地の関係を解明することです。難しい内容に取り組んでいる最中ですが、とてもやりがいがある仕事だと思っています。今後は「危険物取扱者」の国家資格を取得して取扱いに注意が必要なサンプルの適切な管理に生かし、製作した作動油のSDS(化学物質等安全データシート)発行についても知見を増やしていくのが目標です。

SCHEDULE
08:00 出社。メールチェックや社内掲示板を確認します。必要な情報の調査と収集を行うための予定を立てることも。
09:00 グループミーティング。先週の振り返りや今後の予定の確認をします。
10:00 今後の試験について計画や準備を行います。工場に出張する時もあります。
11:45 昼食。開発センターにいるときはお弁当。工場にいるときは食堂を利用しています。
13:00 打ち合わせ。関連部署との打ち合わせや、油・添加剤メーカーとの打ち合わせを行います。
16:00 報告書の作成や一日のまとめをします。煮詰まった時はチームメンバーや上司に相談してアドバイスを仰ぎます。
17:00 退社。買い物をして夕食を手伝ったり、家族の送迎を行ったり。社内青年部に入っているので、定時後に青年部会に参加して若手同士で交流しています。
OFF SHOT!

細かな作業が大好き。休日は絵を描いたり、ハンドメイドアクセサリーの製作、ネイル、裁縫、ピアノなど何かに没頭していると時間があっという間に過ぎます。オカメインコを飼っているのですが、長い時間集中していると気づいたら近くにいたり、遠くから眺められたり、乗られながら作業を続けることも多いです(笑)

積極的にイベント参加して
先輩社員と交流してください!

私は就活時「私たちの身近にあって、生活に必要な製品のものづくりに自分が関われたらいいな」と思っていました。あとは地元の岐阜県で働きたいと考えていました。化学出身の私が製品開発に携わることが可能なのか不安でしたが、会社説明会や社員交流会のなかで社員の方から直接話を聞くうちに「チャレンジしてみたい!」と思いはじめました。志望する会社の「どんな部署があって、その部署でどのような仕事ができるのか?」「どんな人たちが働いているのか?」といった情報が不足していると、不安に感じてしまうと思います。私の場合は社員交流会に参加することで知りたいことや疑問に感じていることを社員さんに尋ねました。どの方も親身になって聞いてくださるので、これから就職活動をされる方は積極的にイベントに参加して交流してみることをお勧めします!

CAREER
2019 入社。2カ月間は座学などの研修を行い、その後3カ月間の現場実習後、当時の製品企画開発部に配属。
2020 岐阜北工場で特殊車両用のショックアブソーバの設計、開発を担当。
2022 開発センターに異動。ショックアブソーバ内に封入されている作動油の次期作動油開発として環境対応を考えた作動油の開発に携わる。

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