2024年度の活動実績
| 環境活動骨子 | 取り組み項目 | 具体的活動 | 2024年度実績(抜粋) |
|---|---|---|---|
| 1. 環境貢献製品の開発 | CO₂排出量削減に貢献する製品開発(電動化製品など) | e-Axle向け製品開発(AC) | 潤滑・冷却用電動ポンプの開発(ポンプ+モータ+ECU) |
| 電動ポンプユニットの開発(HC) | コンセプト検討 | ||
| 省エネショベルシステムの開発(HC) | システム考案/制御アルゴリズム構築、原理試作着手 | ||
| 電磁比例コントロールバルブの開発(HC) | 3~4tショベル用電磁比例コントロールバルブの生産 ショベル他用電磁比例コントロールバルブの開発を継続 |
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| 中・大型建設機械用油圧シリンダを開発(HC) | シリンダチューブの20%薄肉化による製品質量の軽量化 | ||
| AIを実装したSA減衰力のCAE計算技術を構築(AC) | 高速・高精度なSAモデルを自動車メーカーに提供することで、車両開発の効率化 | ||
| 小型二輪車向け 小径倒立型高性能フロントフォークの開発(AC) | ボトムショック吸収性30%アップにより乗り心地改善 | ||
| サーキュラーエコノミー (循環社会)に向けた製品開発 |
生分解性作動油開発(AC) | レース用ダンパへの生分解性作動油供給を継続 レース実戦での知見技術を用いた量産仕様設計を開始 |
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| センシングによる最適保全、故障予知(HC) | 油漏れ検知シリンダの開発継続 油状態診断センサ/システムの開発継続 |
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| 2. 製品の環境負荷低減 | ライフサイクルのCO₂削減 | CO₂排出量の算定 | 生産拠点・非生産拠点を含めた46拠点のScope3 CO₂排出量を算定 第三者検証による保証取得 |
| 原材料のCO₂排出量削減 | 電炉材調達の推進 樹脂リサイクル率アップ |
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| お取引先との協働 | カーボンニュートラル活動の情報共有 | お取引先様へカーボンニュートラルに対する認識調査を実施 CO₂排出量調査に関する説明会と調査実施 調達方針説明会などでのカーボンニュートラル取り組みのお願い |
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| 3. モノづくりにおける環境負荷低減 | 企業活動におけるCO₂削減 | 社有車電動化の推進、WEB会議の推進、リモートワークの推進 | |
| 省エネ活動の推進 | 6つの心得による省エネ活動 | 休日電力低減:CO₂削減量 1,236tCO₂ エア漏れ撲滅:CO₂削減量 977tCO₂ コンプレッサー供給圧の低圧化:CO₂削減量 702tCO₂ 配管・浴槽などの断熱化:CO₂削減量 264tCO₂ 稼働条件最適化:CO₂削減量 523tCO₂ 照明LEDへの交換:CO₂削減量 306tCO₂ |
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| 省エネ設備投資の推進 | 生産技術開発 | 熱処理の高速化(技術開発中) 塗装乾燥時間の短縮(技術開発中) めっき過剰膜削減(技術開発中) |
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| 付帯設備の老朽化更新 | 岐阜北工場コジェネの稼働:CO₂削減量 3,906tCO₂ 老朽化コンプレッサーの更新:CO₂削減量 96tCO₂ |
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| 生産設備の老朽化更新 | 設備の省エネ化・高効率化:CO₂削減量 221tCO₂ | ||
| 再生可能エネルギー使用の推進 | 太陽光発電の導入 | 発電量 16,975MWh:CO₂削減量 8,870tCO₂ (日本、スペイン、中国、タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア) |
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| 資源循環の推進 | 廃棄物量の削減 | AL塗装ブース廃液の減容化(KMS):CO₂削減量 0.67tCO₂ | |
| リサイクルの推進 | PET材(部品トレー)の再資源化(北):CO₂削減量 0.35tCO₂ 使用済みペール缶返却による廃棄量低減(長岡):CO₂削減量 0.044tCO₂ 廃プラスチック(射出成型端材・PETトレー・通箱)のリサイクル(金山):9.7tCO₂ |
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| 4. 環境保全活動 | CO₂吸収によるオフセット | 植樹によるCO₂吸収量拡大 | 植樹活動(タイ、インドネシア、ベトナム、インド、チェコ、メキシコ) |
| 生物多様性への取り組み | イニシアチブへの賛同 | 経団連生物多様性宣言への賛同(2023年度より継続) | |
| 野鳥の生息環境整備 | バードボックスの設置(チェコ) | ||
| 準絶滅危惧種イヌハギの保護(開発センター) | 定期的な植生管理および生息状況の定期観測を継続的に実施(生息域700m²) | ||
| 希少植物の保護(インドネシア) | 構内で複数種の希少蘭の栽培 | ||
| 木材チップの堆肥化 | 剪定枝を破砕した木材チップの堆肥化実証試験を開始し、2025年1月に稲および大豆栽培予定地に散布 | ||
| 自然環境保護に関する寄付 | 森林保全、生物多様性の維持など、自然環境保護に関する寄付・協賛 | ||
| 清掃活動 | 事業所周辺および緑地における清掃活動を実施(カヤバ(2拠点)、グループ会社(4拠点)) | ||
| 社内教育・啓発 | 人財教育 | 全従業員に「ESG教育」を継続実施(2024年度受講者数:eラーニング 3,905名、現場集合教育 1,883名) | |
| 全社教育の一環として、選択式プログラムにて環境関連のプログラムを継続実施(2024年度受講者数:143名) | |||
| 啓発活動 | 社内イントラネットによるESG情報の発信(社内報を含む) | ||
| 5. 環境マネジメント | 環境情報の 積極的開示 |
外部評価 | CDP:気候変動B、水リスクB 東洋経済CSR調査:337位 EcoVadis:52点 |
| 環境マネジメントの導入 | ISO14001認証取得 | 国内:100%、グローバル:94%(前年比+1%) | |
| 法令順守と 環境事故防止 |
環境負荷物質の管理・削減 | 禁止物質使用ゼロ | |
| 環境安全監査 | グローバル31拠点の環境安全監査による拠点環境活動の確認実施 |
2024年度の活動評価
2024年度の活動評価
○:目標達成 ×:目標未達
| グローバル (カヤバ7拠点、連結子会社(国内6社、海外18社)) |
カヤバ (7拠点) |
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|---|---|---|---|---|---|---|---|
| テーマ | 目標値 | 2024年度実績 | 評価 | 目標値 | 2024年度実績 | 評価 | |
| 気候変動対策 | CO₂排出量 | 200,098tCO₂以下 | 189,069tCO₂ | ○ | 94,220tCO₂以下 | 89,146tCO₂ | ○ |
| CO₂排出量 (原単位) |
(参考) 0.473tCO₂ /百万円以下 |
0.442tCO₂ /百万円 |
ー | (参考) 0.456tCO₂ /百万円以下 |
0.451tCO₂ /百万円 |
ー | |
| エネルギー使用量 | (参考) 125,907kL以下 |
105,511kL | ー | (参考) 57,162kL以下 |
46,325kL | ー | |
| エネルギー使用量 (原単位) |
0.283kL /百万円以下 |
0.246kL /百万円 |
○ | 0.251kL /百万円以下 |
0.234kL /百万円 |
○ | |
| 廃棄物の削減 | 一般廃棄物 | (参考) 2,600t以下 |
2,556t | ー | (参考) 453t以下 |
377t | ー |
| 一般廃棄物 (原単位) |
6.10t /百万円以下 |
5.97kg /百万円 |
○ | 2.17kg /百万円以下 |
1.91kg /百万円 |
○ | |
| 金属くず | (参考) 39,412t以下 |
33,977t | ー | (参考) 20,566t以下 |
17,164t | ー | |
| 金属くず (原単位) |
88.5t /百万円以下 |
79.4kg /百万円 |
○ | 90.4kg /百万円以下 |
86.8kg /百万円 |
○ | |
| 産業廃棄物 | (参考) 18,167t以下 |
16,394t | ー | (参考) 7,073t以下 |
5,841t | ー | |
| 産業廃棄物 (原単位) |
41.4kg /百万円以下 |
38.3kg /百万円 |
○ | 31.7kg /百万円以下 |
29.5kg /百万円 |
○ | |
| プラスチック廃棄物 | ー | ー | ー | (参考) 469t以下 |
495t | ー | |
| 再資源化 | リサイクル率 | ー | ー | ー | 76.5%以上 | 76.8% | ○ |
| 最終処分量 | ー | ー | ー | 2.2%以下 | 2.7% | × | |
- エネルギー:電気・燃料などを原油換算した合計値です。産業廃棄物の削減に関しては、リサイクル推進活動を進めており有価物(リサイクル・再利用)を除き算出しています。原単位:出荷高を考慮した当社定めに基づき算出しています。
資源循環と環境負荷への配慮
2024年度のCO₂排出量
Scope1・2・3の対象範囲はカヤバグループの全生産拠点として、カヤバ7拠点および連結子会社(国内6社、海外18社)となります。各Scopeの算定方法に関しては環境省が公表するガイドラインに準拠し、海外も基本的には国内と同様にて算定しています。なおScope2はマーケット基準のCO₂排出係数を用いています。
算定における引用資料
| Scope1 | 「環境省温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル」ならびに「GHGプロトコル」 |
|---|---|
| Scope2 | 環境省・経済産業省公表の「電気事業者別排出係数(特定排出者の温室効果ガス排出量算定用)」、および「IEA Emission factors 2024」、「中華人民共和国生体環境部(中国拠点)」(マーケット基準が不明な場合は、ロケーション基準を適用) |
| Scope3 カテゴリー1 | 独立行政法人 国立環境研究所公表の「グローバルサプライヤーチェーンを考慮した環境負荷原単位」ならびに海外は国内算定結果に基づく原単位の利用 |
| Scope3 カテゴリー2~15 | 環境省・経済産業省公表の「サプライヤーチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」、なおカテゴリー10は調査中であり、カテゴリー11、12は特装事業におけるミキサ車が対象、カテゴリー8、14は該当なし。 |
具体的な事例
①太陽光発電システムの導入(再生可能エネルギーの導入)
日本、スペインにおいて太陽光パネルを工場の屋根に新たに設置し、その工場で発電で得た電力を全量消費しました。これによりCO₂排出削減の効果は2024年度では44tCO₂の削減に繋がりました。
②カーボンニュートラル都市ガスの購入(グリーンエネルギーの導入)
カーボンニュートラルな都市ガスは天然ガスの採掘から燃焼に至るまでの工程で発生するCO₂をCO₂クレジット※でカーボンオフセット(相殺)することでCO₂排出量の削減となります。この都市ガスを岐阜北工場は東邦ガス株式会社様から2022年3月から供給を受けており、2024年度のCO₂排出削減の効果としては、9,405 tCO₂/年相当となりました。なおこの都市ガスは正式な認定が為されていないことから、CO₂排出オフセット(Scope1)量は計上していませんが、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献するために採用しています。
- CO₂クレジット:世界各地の環境保全プロジェクト等におけるCO₂削減効果を検証機関が認証し、ガス製造・輸送において排出量を相殺できる権利証のこと
③スマートエアーシステム導入(マレーシア:KMSB)
工場へのエアー供給をコンプレッサー4台で台数制御していたが、スマートエアーシステムを導入することで、エアー需要に応じた圧力をリアルタイム制御に変更しました。また最も高い圧力が必要な設備にはブースターを設置し、コンプレッサー供給圧力を最適化しました。その結果、従来比14.2%の電力削減しました。
(Scope 2: 136 tCO₂削減)
④クーリングシステム用廃棄ファンのインバーター制御による節電(ベトナム:TVC)
工場内温度は水冷式空調機(合計78台の排気ファン使用)でオン・オフ切り換え管理していたが、インバータ制御に変更。排気ファン4台をインバータ1台で制御し、全ての排気ファンをインバータ制御にしました。これにより、システムの電力使用量を約30%削減しました。 (Scope 2: 49 tCO₂削減)
⑤乾燥炉の排熱回収やボイラー更新(ブラジル:KMB)
化石燃料を使用する工程をマップ化し、燃料消費量削減や燃料転換などを実施。塗装・乾燥工程では老朽化ボイラーを最新型ボイラーに更新することで従来効率の約2倍に高めました。また乾燥炉の約250℃の廃棄熱を熱交換器によってボイラー水の昇温に活用しました。こうした様々な取り組みの積み重ねで、天然ガスは年間約27,702m³、プロパンガスは年間15.6t 削減しました。
(Scope 1: 162 tCO₂削減、Scope 2: 520 tCO₂削減)
⑥LED照明の再更新ならびに省エネ型空調機への更新(アメリカ:KAC)
約10年前に1,500基に上る工場照明のLED化を実施しましたが、改めて人感センサー付きなどの高効率LED照明器具へ更新し、消費電力エネルギーの削減を図りました。また米国環境規制に適合する冷媒機種への変更が必要だった老朽空調機も数か年計画で更新しており、2024年度に3台を更新しました。
(Scope 2: 282 tCO₂削減)
⑦生産時電力の削減活動(アメリカ:TAC)
週7日生産から週5日生産に変更し、工作機械やコンプレッサー、冷暖房、照明などの設備を週2日停止。生産計画に応じたライン調整は日々苦労することが多いですが、使用電力を年間240,152kWh 削減しました。